「花にまつわる本」特集はじまりました。

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10/28(日)~11/11(日)まで、

奈良町ふうせんかずらに期間限定のお花屋さんがオープンします◎

花と本のある暮らし〜温もり〜

 

そちらの企画に合わせて、ブックオーナーがお花にまつわる本を選書しています。

 

アソートボックスからはこちらの3冊を選びました。

・すみれの花の砂糖漬け/江國香織

・夜にあやまってくれ/鈴木晴香

ソメイヨシノの木/川上顕司

 

 

www.shinchosha.co.jp

こちらの本は、ネットラジオの第5話でゲストだった

シンガーソングライターのいおかゆうみちゃんがオススメしてくれた

江國香織さんの初の詩集です。

 

 

www.shintanka.com

そして、現代短歌の歌人鈴木晴香さんの歌集「夜にあやまってくれ」

鈴木さんを通じて、短歌の31文字でこれだけの表現ができることに驚きます。

 

 

そして、『ソメイヨシノの木』

知人の作家さんの自費出版本です。彼が難病を抱えながら思い書き綴った本です。

 

今回選んだ3冊、お花と一緒に良い出会いがありますように。

 

 

 

読書の秋にブックオーナーがお薦めする3冊

読書の秋にブックオーナーがお薦めする3冊!の展示がはじまりました。

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アソートボックスからはこちらの3冊を。

 

 

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あすなろ書房【リンの谷のローワン】

ローワンシリーズは、臆病で弱虫な主人公・ローワンの冒険話。

でも冒険といっても、暮らしている村の川の水が枯れてきて、理由を探しに源流の山へ向かう、といった冒険。

つい先日、ピレネー山脈の特番をみていたら、ローワンはこんな山に向かっていったんじゃないかなーって。

ちょっとしたことでも、誰かにとっては大冒険。

ちょっとやそっとじゃ、人って簡単に変われないし、強くなれないもんです。

泣きながらでも、進んでいくんです。

主人公だけでなく、一緒に旅をする仲間も、みんなコンプレックスを抱えている。

そういう登場人物の姿が、こどもだけでなく、大人にも突き刺さる良作です。

(当時、同時期に流行したのがハリーポッターでした。私はローワン派w)

 

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井伏鱒二さんといえば、「山椒魚

学生時代に教科書で読んだきり、と私もそのひとり。

井伏鱒二さんの著書を新たに読むのはこの本が初めてでした。

「珍品堂主人」は骨董品を扱う主人公。骨董品で思い出すのは、夏にでかけた京都・大山崎サントリー工房の近くある「時代屋」という骨董品屋さん。

映画『時代屋の女房』が元で流行った店名だとかなんとか。そのお店の店主も、夏目雅子さんのような女性がふらりと現れてくれることを待ってたのかなぁと想像すると、おっちゃん、楽しんでるなぁ。なんだかチャーミングに思えてくるものです。

珍品堂の主人にも、骨董と女性がつきもの。好きならやらずにはいられない、そんな性分もチャーミングな主人公です。おっちゃんやけど。

帯と、巻末のエッセイを書いているのが、白洲正子さんというのも興味をそそります。

井伏鱒二さんの作風を覚えるなら、コントでいうたら「ラーメンズ

音楽でいったら「ボブ・ディラン」と覚えてはいかがでしょうか。ほんとかうそか。

風が吹いていないのに、吹かされているような・・・その答えは風の中。

 

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宮本輝さんの「錦繍」は何度も読みかえす人がいるように、

誰もが経験するし、何度も訪れる岐路で、立ちかえって読みたくなる本です。

男女の過去の傷を慰め合うお話ではなく、過去の傷を抱えたままでも折り合いをつけて

前(未来)をみて進んでいくお話です。

手紙のやりとりで物語が進む書簡体で、日本語が綺麗な宮本輝さんの作品の中でも魅力的な作品です。

錦繍は、紅葉が華やいで燃えるような風景を思い浮かべる言葉です。

人としても華やいで燃えるような時があって、冬枯れて、また春を迎える、

そういう回生の営みを表す作品です。

 

3冊を選んでみて、

臆病で弱くて、コンプレックスを抱えた自分も

しょうがないなぁ、こいつ、と思われる自分も

傷だらけで、消せない過去を抱えた自分も

全部ひっくるめて、大丈夫、と安らぎを感じる本ばかりです。

 

人生の添え木として、立ち止まったときに読んでみたい本が揃いました。

秋にかぎらずオススメです。

 

 

 

フリーペーパーから、はじめる読書

奈良町ふうせんかずらで、アソートボックスが選書する一棚の、一段を使って

毎月、何かしらのテーマ性をもっていこうかと。

 

10月のテーマは「フリーペーパー

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といっても、フリーペーパーは私がオススメする2誌がメイン。

このクオリティでフリーペーパーなの?!

本の価値と価格って、どこで測るんだろ…なんて考えてしまう素敵な作品です。

 

フリーペーパーってすごい。こんなにも知識や豊かさがいっぱいやのに

TAKE FREE、0円。プライスレス。ただ、知ってほしい。そういう気持ち。

気に入ったら、ぜひお持ち帰りくださいね。

(鶴と亀の最新号(第5号)は書籍とセット販売になっているので、ごめんなさいね)

 

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フリーペーパーそのものに興味を持っていただけたなら

ちょうどよいイベント、あります。

図書展示「想いを届けるローカルメディア2018 ~フリーペーパー・オブ・ザ・イヤー2018 関連展示~」平成30年9月29日(土)~10月30日(火) | 奈良県立図書情報館

 

全国のフリーペーパーはじめ、ローカルメディアに関する資料が150冊近く集まります。

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奈良以外でも、12月までの期間に、福井県や東京、大阪など巡回展が開かれます。

 

 

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↑ フリーペーパー・オブ・ザ・イヤー2017授賞式会場にて。

アソートボックスも後援しています。

 

襖一枚へだてた関係

 

奈良町ふうせんかずらのことが9月13日の朝日新聞夕刊に掲載されたようです。

Twitterで素敵なコメントをみかけました。


無人の書店であることが、本を好きになってみたい人にとっても優しい空間だと思います。

 

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福井県の初恋書房・高嶋さんと友人(私)の会話

 

襖(ふすま)一枚へだてた関係』って良いな、と思うんです。

気配は感じるけれど、姿形は見えず、プライバシーが守られて心地よい

人やモノとの距離感。

必要なものを、必要なときに、必要なだけ。

何が良いかどうかは、押しつけられるものではないですもんね。

 

奈良町ふうせんかずらも、心地よい距離間のお店だなぁと思います。

そんな空間で、心地よい本との出会いがあることを願っています。

 

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初恋書房~本で遊ぶ企画部〜の高嶋由衣さんの活動も、まさに、な感じです。

 

2017年5月に開催された「マイクロライブラリーサミット2017」でもご一緒しました。

machi-library.org

私たちは、2時間目「本で遊ぶマイクロ・ライブラリー」で登壇。

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アソートボックス、初恋書房、2つのライブラリーとして、

トークや音楽のライブ、本を使った遊びなど、本の敷居を低くするための活動を紹介しました。

また、奈良でもご一緒したいです。

 

 

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\本と出会うどきどきを、初恋と呼んでしまおう/
たのしく本で遊ぶためのイベントを企む人たちの集まりです。
本好き・面白いこと好き・楽しいことが好きな女子たちが、本でマジメにふざけて楽しみながら場づくりをする部。楽しみがないなら、自分たちでつくっちゃおうな精神です。※書房=書斎、本のある部屋、という意味。
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◎初恋書房のかんがえていること◎
部員は、デザイナー・広告業などのものづくりをお仕事をしている人が多いため、日頃から本を見る視点は少々マニアックなことが多いです。
例)本のカバー脱がす、帯を脱がす、背表紙にうっとりする
でも、それがなんとなくの本の本質や面白さを知るきっかけになったり、
本って正直嫌いやったけどなんか興味出てきたわ〜って振り向いてくれる人が増えたりしてくれると、泣けるほどうれしいですワイワイ。
マジメにふざける・あそぶ・おもしろくする本の企画部を、どうぞよろしくお願いします◎
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【本の企画会・イベント歴】
第1回/好きな本、嫌いな本、おすすめしたい本の会
第2回/本の帯の会
第3回/本のカバー脱がさナイト〜ヘベレケ編〜inかわら家
(一般参加型イベント)
https://www.facebook.com/events/1646385428929497/
第4回/もっと!本のカバー脱がさナイト〜ヘベレケ編〜inダンスホール桃源郷
https://www.facebook.com/events/279124932429888/
第5回/血肉になったことば朗読会 inクマゴローカフェ
https://www.facebook.com/events/119064891896027/
第6回/漫画の決めゼリフ叫ばナイト inクマゴローカフェ
https://www.facebook.com/events/181201922390479

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新刊本、あります。

アソートボックスは、新刊本も取り扱っております。

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↑オープン当初の棚(嬉しいことに何冊か素敵なお客様に嫁ぎました)

 

ひとつは、長野発のフリーペーパー「鶴と亀」が書籍化された鶴と亀 禄(ろく)』

www.fp-tsurutokame.com

 

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↑おじいちゃん、おばあちゃんの常備薬をあれっぽく紹介する企画

 

「鶴と亀」は私にとって、幻のフリーペーパーで、常に入手困難。手の届かないもの程欲しくなる、そういう存在でした。

私はこの写真に心を掴まれてからずっと入手する機会を求め、アンテナ立てまくりで次の最新号の発行を心待ちにしていました。

 

ある日、最新号(第5号)の発行とともに2017年9月18日敬老の日に第1号から第4号をまとめ、さらに再編集を加えた書籍が発売されるという情報が( ゚Д゚)!!

さらに、「直販兄弟」という企画で、誰でも取次ぎ店になれると…。

(全国大手書店にはない、直販兄弟=特定の取次店のみの販売という仕掛けが面白いですね、幻感は薄れましたがw)

 

迷うことなく、あの、スタンダードブックストアさんを遮り、すべての直販兄弟の中で一番に兄弟入りを果たしました。

長男坊・アソートボックスです。

 

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↑大阪での発売イベントで、鶴と亀編集部・小林兄弟の小林直博さんとお会いしました

@新世界・イマジネーションピカスペース

 

この日、新刊本取り扱い2冊目の著者である

日下慶太さんとも出会います。

 

日下さんの肖像本『迷子のコピーライター

eastpress.co.jp

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↑見切れる日下慶太さんと歌う伊勢田勝行さんby8時間耐久トークライブイベント

@ピカスペース

 

日下さんは未知で宇宙的存在な方ですが、迷子のコピーライターを読めばある程度どんなお方か知ることができます。

 

先日、こちらの本の書評も書かせていただきました。日下さんが面白いことを企画されていて、どんな形でネット上に出現するのか楽しみにしているところです。

 

人として興味深くて、その発想からどうしてそんな行動や作品づくりに転換するのかどうも気になる、気になる。

流行りで地方再生、街づくりとか言ってる人たちと十把一絡げにして一方的なイメージをつけたり、安易に関わって邪魔をしちゃいけない。

 

少し離れたところから拝む、それくらいがいい距離感な気がする原生林みたいなお二人です。

 

そんなお二人の人柄がにじみ出ていると思います。

奈良町ふうせんかずらにお立ち寄りの際はぜひ手に取ってみてください。

 

日下さんの出版記念イベントも計画してます◎

お楽しみに。

 

新刊本、あります。

 

 

本のPOP代わりに、ラジオ、どうぞ。

アソートボックスは、2015年からはじめたネットラジオ番組で

www.pithecan.com

人と本を紹介しています。

 

1話30分の番組を収録配信しています。

アーカイブが残り、上記サイトから過去3カ月分(全6回)の配信がいつでもどこでもスマホやPCから聴くことができます。

 

▼最新の配信回は第57話(2018/09/03更新

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ゲストは、帖佐 陽師(ちょうさ はるし)さん

設計事務所に勤務しながら
アートや屋台にて表現活動を行い
人や社会との関係性を楽しんでいるのだそうで。

前半は、「ラブレター」をテーマにお話ししています。

ご紹介頂いた本は 高橋 歩さんの「LOVE&FREE

(本の内容よりも、本を手にするきっかけのお話が面白い…)

 

後半 第58話(2018/9/17更新予定)も、帖佐さんをゲストに迎え「土間」をテーマにお話ししています。

ちなみに、後半でご紹介頂いた本は、奈良町ふうせんかずらの棚で販売しています。

narabook.space

 

また、最近になってYoutubeネットラジオの本サイトでは消えてしまった過去の配信回が聴けるようになりました。

現在、第1話~第27話まで、あります。


アソートボックスRADIO #05

第5話のゲストは

ミュージシャンのおかゆうみちゃん

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彼女に紹介して頂いた本 江國香織さん「すみれの花の砂糖づけ」も、奈良町ふうせんかずらで販売しています。

 

ほかにも何冊か、ラジオのゲストさんゆかりの本を置いています。

・第7話 ピエロックさん紹介

 星野道夫さんの「旅をする木

・第8話 なべとびすこさん紹介

 穂村弘さんの「世界音痴

・第25話 平本茜子さん紹介

 S・モームさんの「月と六ペンス

(ゲストさんから頂いた本もあったり、、します。痕跡本ですね

 

本のPOP代わりに、ラジオ、どうぞ。

滋養的文学のあれこれ、集めました。

はじめまして、アソートボックスです。

奈良町ふうせんかずらのブックオーナー(一棚選書)はじめました。 

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↑2018/09/02現在

 

選書は広く浅く、よりも細く深く

じわ~っと沁みてくるような滋養的な本を集めています。

疲れたときの添え木になったり、そっと背中を押してくれるような本たちです。

私とそんな本たちの付き合い方をブログでご紹介していけたらと。